公務員試験の論文対策って、何をどうすればよいかよくわからないですよね。択一試験に比べると情報も少ないし、何より正解がわからない。勉強しても正解がわからないため、成果が上がっているのかわからずに困っている方、多いのではないでしょうか。
私は論文試験の対策は、直前の1週間程度しか行いませんでした。日程によっては、前日に参考書を一読するだけで済ませたこともあります。それでも結果は受験した特別区・地方上級・裁判所事務官いずれもパス。合格率100%(択一・論文試験)でした。
要は、論文対策とはその程度の付け焼き刃のものでよいのです。その理由と論文試験の対策について、ご説明したいと思います。
論文試験以外の筆記試験科目、面接対策についてもご覧いただきたい方は、こちらの記事を参照してくださいね!
公務員試験における論文試験とは
まずは、相手をよく知ることから始めましょう。
論文試験とは、ほぼ全ての公務員試験で必須となっている試験です。基本的に択一試験と同一日に実施されるものの、二次試験での種目となることが多いです。また、配点や採点基準は行政機関によってまちまちであるため、自分が志望する行政機関では論文試験がどのように扱われているか、下調べが必要です。少し具体例を見てみましょう。
☆特別区(平成30年)
- 回答時間:80分
- 回答方法:2つのテーマから1つを選択、1,000文字から1,500文字以内
- 配点:非公表(1次試験として実施)
☆神奈川県(平成30年)
- 回答時間:60分
- 回答方法:1題必須回答、1,200文字程度
- 配点:50点(二次試験全体の1/7)
☆国家一般職(平成31年(2019年))
- 回答時間:60分
- 回答方法:2題必須回答、字数指定なし
- 配点:全体の1/9(1次試験として実施)
こうしてみると、かなりまちまちだと思います。しかし、特別区以外は配点が公表されており、全体の中ではウェイトはさほど大きくないということが見て取れます。(情報は試験問題が公表次第、随時更新)
そして論文試験を1次試験に実施する場合や、2次試験として実施する場合もありますが、共通して言えることは、択一試験が悪ければそもそも読んですらもらえない(=足切り)ということです。択一試験とどちらを優先すべきかは、明らかですね。
そして論文試験の採点は、いろんな情報が飛び交っていますが、よほどやばい文章でなければ5段階評価で4がつきます。
人事担当のシマが隣にあったことがあるので、少しわかるのですが、採点側は基本的に内容の良し悪しで採点していません。文字数が明らかに足りないとか、論理が破綻しているとかがなければ、人前の評価がつくようになっています。
要は論文試験というものは、足切り程度に使われているというものが現状であり、受験者間で差がつく科目ではないため、最低限の努力でクリアするものだと認識すべきものなのです。
論文試験は、暗記科目である
さて、皆様に1つ質問です。
答えは、
です。
質問の意図、わかりますでしょうか。
一見、論文試験は教養試験の文章理解のようなジャンルと捉えられそうですよね。
でも、よく考えてみてください。論文試験は、1時間で1,000文字程度書くことが必要ですよね。
そういうことなんです。自分の考えをその場で入れながら論文を書くなんて、不可能な時間設定になっているのです。それもまだタイピングならともかく、手書きでなど、100%不可能だと断言できます。
ちなみに私がブログを始めた頃は、1,000文字で1時間程度かかっていました。これは構想を含めた作業時間が1時間ということですが、タイピングでこのくらい時間がかかるのですから、手書きだと土台無理な話ですよね。
ですから、私は論文試験を暗記科目と位置付けています。そのため、試験の1ヶ月以上も前からだらだらやるよりは、直前に詰め込んだ方が理にかなっていると考えられます。
公務員試験の論文対策は、参考書一冊叩き込めばOK
論文試験は、参考書を1冊完璧にマスターすることで乗り切れます。
その参考書は、人によってこれがいい、あれがいいとあるかと思いますが、私はこちらの1冊で乗り切りました。
こちらの書籍には、公務員試験で頻出のテーマがほぼ全て網羅されています。
- 出題の実例
- 出題テーマに対する詳細な解説
- 想定される模範回答案
また、書籍の中身も上記のようにシンプルな構成となっています。
ただし、相当数のテーマを扱っているため、実際に自分が受験する機関の傾向を見極め、ある程度絞る必要はあると思います。
まとめ
- 論文試験は、受験する機関によって試験時間や問題数、1次試験か2次試験扱いかといったところまで異なるため、きちんと下調べをしよう。
- 論文試験は、当日に考えながら書く性質のものではない。事前に用意していた文章をアウトプットするだけの科目なので、認識を間違えないようにしよう。
- あれこれ参考書に手を出すより、1つの参考書を極めた方が無難。著者のオススメは、「地方上級・国家一般職[大卒]・市役所上・中級 論文試験 頻出テーマのまとめ方 2020年度」です。