【2021年8月】公務員試験予備校の徹底比較(元県庁職員が解説)
予備校選びで悩む人
公務員試験の予備校でどこがおすすめか知りたい。そろそろ勉強しないとまずい時期だし、情報をまとめてくれた人はいませんか。

こんな疑問に答えていきます。

✔️本記事の内容

  • 予備校を選ぶポイント
  • 予備校の徹底比較
  • 【ニーズ別】あなたへおすすめな予備校

こんにちは、はやたです!

この記事を書いている僕ですが、9年間県庁職員として働いた元公務員です。

公務員試験は現役で合格しておりまして、公務員試験に関する記事や公務員生活に関する記事を書いています。

今回の記事では、公務員予備校選びをしやすくするため、各予備校の情報をまとめました。

この記事を読むことで、合格に一歩近づきますので、ぜひ最後までお付き合いください

予備校を選ぶポイント

数字の3を指で示している写真

予備校を選ぶ際、注目すべきポイントが3つあります。

  1. 費用
  2. 通学の距離
  3. 雰囲気

なぜ3つかというと、あまり細かく考えすぎると決められなくなり、「予備校マニア」になってしまう可能性があります。

細かい基準は自分の主観で構わないので、上記3点に主眼をおいて決めていきましょう。

教材の質は、考慮する必要ありません。

どの予備校も高品質な教材とカリキュラムを持っているからこそ生き残っています。

①費用

社会人の場合は気にならないと思いますが、学生の場合そうは簡単にいきません。

自身の貯金から学費を捻出する人もいるでしょう。

費用間の相場は、下記の通り。

通学の場合():30万~35

オンラインのみの場合:20万~25

※20218月現在では、通学の場合にオンライン受講も併用できることがほとんどです

もちろん、高ければいいわけでもありません。

各予備校のHPやパンフレットを見て、納得できる価格の予備校を選ぶべきです。

②通学の距離

軽視されがちですが、予備校までの通学距離も大事な要素です。

特に勉強開始が遅れた人は時間がないので特に重要ですね。

通学にかける時間がどのくらいになるのか、具体的な数字でイメージをつけてみましょう。

【通学が片道1時間の場合】

1時間×往復×5×50週=500時間

【通学が片道30分の場合】

0.5時間×往復×5×50週=250時間

30分の違いで、年間250時間の差が生じます。

予備校によっては校舎が都心にしかなく、通学に時間がかかる場合もあります。

通学の時間分、ハンディを背負うことになることを意識して、学校を選びましょう。

③雰囲気

雰囲気も大切な要素です。

予備校のタイプもお堅めのところから、フレンドリーさを売りにするところまで様々です。

入学後に「ちょっとイメージと違うな・・・」とのギャップを作らないためにも、情報をきちんと集めておくことが大切。

情報を集める方法としては、

・パンフレットを確認

・予備校の体験授業、座談会に参加

上記の方法があります。

予備校のパンフレットは無料ですし、学校によっては割引を受けられることは大きなメリットですね。

おすすめフロー

記事を読んだ後に下記の流れで予備校を選ぶと、失敗しない予備校選びをすることができますよ。

  1. 気になった予備校の資料を請求
  2. 希望条件と合う予備校の体験授業に参加
  3. 「ピン」と来た予備校に申し込み

少々手間ではありますが、入学後にギャップで悩むほど無駄なことはありません。

丁寧に情報を集め、後悔のないように予備校を選びましょう。

予備校の徹底比較

さて、いよいよ公務員予備校の大手6社について比較をしていきます。

【比較項目】

  • 主なコース
  • 価格帯
  • メリット
  • デメリット

情報は202187日現在、確認をした内容となっております。

LEC

まずは業界最大手、LECの情報を見ていきましょう。

価格

スペシャルコース 349,000
スーパースペシャルコース 417,000

スペシャルコースは地方上級、国家一般職、市役所の行政職など、主要な公務員試験に対応したコース。

スーパースペシャルコースは、スペシャルコースに加えて労働基準監督署、国税、裁判所事務など、公務員試験全般を併願できるコース。

メリット(強み)

  • 業界最大手の安心感
  • 47都道府県別の論文・面接対策
  • 全国に52校あり、通学しやすい(TAC36校)

LECは業界最大手ということで、コースの豊富さ、教室の数も抜群。

特に全国に教室があることは、地方在住者にとっては大きなメリットです。

デメリット

  • 費用が高額
  • 通学とオンラインで価格差がない

やはり大手価格ということで、中規模の予備校と比べると費用は少し高め(35万~)。

また、オンラインと通学で価格差が全くありませんので、その点で不平等感が生じています。

(LECの詳細は下記の記事をどうぞ)

TAC

LECと双璧をなしているのがTACです。

価格

総合本科生コース 350,000
トリプル本科生コース 400,000

総合本科生コースは地方上級、国家一般職、市役所の行政職など、主要な公務員試験に対応したコース。

トリプル本科生コースは、総合本科生コースに加えて労働基準監督署、国税、裁判所事務など、公務員試験全般を併願できるコース。

メリット(強み)

LECと同じく業界最大手クラス

・実績を公開しており、数字も驚異的。

 →2020年度5,102名合格(LECは上位合格のみの発表としている)

TACの強みは、実績公開をしていることです。

ライバルであるLECは上位合格者のみ公表しており、具体的な合格者数は公表していません。

実績を重んじるなら、TACは有力な選択肢です。

デメリット

  • 費用が高額。
  • Webフォローに追加で1万円がかかる。
  • 校舎数がLEC、大原より少ない。(TAC36校、LEC52校、大原48校)
  • 通信と通学に価格差がない。

やはり大手なので費用が高い点と、校舎数が大手の中では少ないため、地方在住者にとっては選びづらいかもしれません。

資格の大原

公務員試験業界において、LECTACほどのネームバリューはありませんが、こちらも大手の「資格の大原」です。

価格

公務員合格コース教室通学 355,400
公務員合格コースWeb通信 159,000
国家一般職・地方上級合格プラン【教材】 89,000

公務員合格コースは地方上級、国家一般職、市役所の行政職など、主要な公務員試験に対応したコース。

国家一般職・地方上級合格プラン【教材】は教材のみのコース。

メリット(強み)

・実績を公開している

 →2020年度:3,854

・校舎数が48校と多い

・通信講座が安い

通信講座がずば抜けて安いことが特徴ですね。

ただ、これにはカラクリがあって、予備校による「学習指導・面接指導・論文指導」が入っておりません。

要するに教材+Web講座「のみ」という形です。

大原はコースが多いことが特徴でもありますので、見比べるために資料請求をして確認しておくと良いでしょう。

デメリット

  • 料金の割に、目立った強みがない。
  • 大手ではあるが有名講師がいない

実績も十分であり、いい学校であることは間違いありません。

しかしLECTACと違って講師が参考書を出しているわけでもなく、ちょっとパンチに欠ける印象。

とは言っても、「独学コース」などユニークな講座もあるので、検討する価値は十分あると思います。

EYE

EYEはLECTAC、大原と比べると規模が小さくなりますが、設立27年を誇る老舗企業です。

価格

プレミアムコース10 308,000
シンプルコース 278,000
教養シンプルコース 185,000

プレミアムコース10はシンプルコースに10コマの個別授業が入っているコース。

シンプルコースは地方上級、国家一般職、市役所の行政職など、主要な公務員試験に対応したコース。

メリット(強み)

  • 通学で278,000円は業界最安値。
  • 一次試験合格率86.9%、最終合格率64.2%と合格率が高い。
  • LINEで気軽に質問ができる。

EYEの強みは、「合格率」の高さですね。

一次試験合格率が86.9%という数字は驚異的です。

また、フレンドリーなサービスも特徴の1つ。

その1つに講師とLINEでのコミュニケーションができる点があり、これは他の大手予備校にはないサービスです。

デメリット

  • 校舎が東京駅、池袋、渋谷の3校のみ。
  • 通学コースでWeb視聴するには追加料金がかかる

校舎が都内の3ヶ所(東京駅・池袋・渋谷)しかないため、都内近郊でない方はWebコースにせざるを得ません。

他の予備校では通学の場合、Web視聴もセットなのですが、EYEの場合は別料金がかかります。

まぁ、この点はDVDブースでカバーできるので、あまり気にしなくていいと思います。

基本的に通学コースの方は毎日予備校に通い、勉強する環境に身を置くべきですからね。

クレアール

クレアールWeb講座に特化した会社です。

価格

コース名 通常価格 割引後
大卒程度 行政系コース 27.5万 21.1万
地方上級 全国型コース 26万 20万

クレアールのコースは全て通信制となっており、他社よりも低価格となっております。

また、通常価格と割引価格を表示しておりますが、年中キャンペーンをやっているので「割引後」の価格がデフォルトだと思っていただければOKです。

メリット(強み)

  • Web特化型であり、価格が安い
  • 3万円の追加料金で安心保証がある
  • パンフレットの質が最強

なんと言っても、価格の安さは圧倒的ですね。TACLECと比較すると半額に近いです。

また、3万円を追加で払うと、次年度もコースを受講することができます。

もちろん、合格すれば返金されるという神がかった保障制度です。

そして忘れてはいけないのが、資料のクオリティ。

「社会人のための転職ハンドブック」という資料がありまして、社会人向けですが学生も押さえておくべき公務員試験の情報が満載です。

資料については別の記事でもまとめておりますので、よければ参考にどうぞ。

≫≫関連記事:公務員になりたい社会人向け|無料の転職ハンドブックで最速の情報収集ができる件

デメリット

  • Web特化型のため、校舎がない
  • 模擬面接の会場が「水道橋」のみ

Web特化型の弱点は、校舎が使えないため、学習環境が手に入らないこと。

と言っても、この点はカフェや自宅、あるいは大学の視聴覚室や図書館をうまく使えばいい話なので、通学にこだわらない人であれば、クレアールは一度検討してみてもいいなと思います。

ヒューマンアカデミー

最後に、ヒューマンアカデミーの紹介です。

価格

公務員上級【安心合格】講座 244,400
公務員初級【安心合格】講座 127,300

公務員上級【安心合格】講座は地方上級、国家一般職、市役所の行政職など、主要な公務員試験に対応したコース。

公務員初級【安心合格】講座は、高卒の方が対象のコース。

メリット(強み)

Web特化型であり、価格が割安

・追加料金なしの保障制度あり

・全国に校舎が30校あり、クレアールより模擬面接が受けやすい。

クレアールと同じくWeb特化型のため、大手と比べると割安です。

また、1ヶ月前に申告すれば受講が1年延長できる制度も魅力。もちろん追加料金はありません。

デメリット

  • 教材がクレアールと同じだが、クレアールより高額

デメリットですが、教材はクレアールと同じものを使っているため、相対的に割高となってしまいます。(クレアール:211,750円、ヒューマンアカデミー:244,400円)

ですがこの点は校舎が使えるという意味合いで考えることもできるので、地方在住者の場合はヒューマンアカデミーは使い勝手が良い予備校だと思います。

【タイプ別】あなたへおすすめな予備校

分かれ道に立つ人

実績を重視したい人

実績重視なら、合格に関するデータを開示しているTAC、大原、EYEの3つです。

  • TAC:合格者数5,102名(2020年度)
  • 資格の大原:合格者数3,854名(2020年度)
  • EYE:一次試験合格率86.9%、最終合格率64.2%2020年度)

総数を重視するならTACか資格の大原、合格率を重視するならEYEですね。

校舎の立地や雰囲気などは、体験授業などで確認しておくと良いでしょう。

費用をできるだけ抑えたい人

費用を抑えたいなら、クレアールかEYEですね。大手三社(LECTAC・大原)と比べると、下記の通り差があります。

【通学型】

LEC349,000

TAC350,000

資格の大原355,400

EYE278,000

【通信型】

LEC349,000

TAC350,000

資格の大原159,000

クレアール211,750

大原のコースは教材+視聴のみで、論文対策や面接対策が含まれていない。それらの対策をオプションで付けると追加で20万がかかる。

費用重視の人はクレアールとEYE、後は気になる大手一社に資料請求をして、見比べてみると良いのではないかと思います。

面接を重視したい人

面接を重視したい人は、通学型ならLEC、オンラインならヒューマンアカデミーが良いでしょう。

LECの凄いところは、「47都道府県面接対策講座」という全国の都道府県別に対策を立てているところ。これは他の大手も及ばない点です。

一方のヒューマンアカデミー ですが、こちらは校舎が全国にあるため、地方在住社でも対面での面接対策を行うことができます。(クレアールは東京の水道橋校のみ)

よくある質問に答えます

question and answer

よくある質問に答えます。

予備校に行くか悩んでます。高いお金を払ってまで行くべきでしょうか。

予備校に通ってられるメリットは下記の通り。

  • 最新情報にアクセスできる
  • 充実した学習環境(視聴ブース、自習室など)
  • 熟成された学習カリキュラム

要は外部環境として、学習する場所や内容が決められるわけですね。

ほとんどの人は外部環境として学習環境がないと、勉強が捗らないと思います。

独学で駆け抜けるタイプの人は「予備校」か「独学」ではなく、「どうやって勉強しようか」をまず考えますので、そもそも悩みません。私もそうでした。

なので予備校か独学か悩んだ時点で、予備校の方がむいていると考えます。

どの予備校も同じように見えるのですが

そんなことはありません。

面接対策に力を入れている学校、オンラインのサービスに特化している学校など、様々です。

ただ、コースと料金体系が少し複雑でわかりづらいことも事実です。

なので気になる予備校は資料請求して情報を拾い上げましょう。

早ければ翌日に届きますし、無料ですので。

落ちたら返金してくれるのでしょうか

残念ながら「不合格→全額返金」というシステムの会社はありませんが、受講期間を1年間延長してくれる予備校はあります。

  • クレアール:3万円の追加料金で1年間延長

    ヒューマンアカデミー:受講期限1ヶ月前の申告で1年間延長(無料)

オンライン系の予備校は保障が手厚いですね。

まとめ

summayと書かれたノート

さて、公務員試験予備校選びのポイントを列挙してきました。

予備校は「費用」「通学距離」「雰囲気」などから、自分にベターだと思うものを選んでください。

効率の良い予備校選びのコツは、「他人を使うこと」。

資料請求:他人が情報を送ってくれる

相談会:他人が情報を集めて説明してくれる

サッと資料請求をして、気になるところがあれば体験授業に参加、相談してみましょう。

あなたが悩んでいる間、ライバルは先に進んでいます。

ちなみに、資料請求後の勧誘は心配ご無用。

会社からすれば毎日大量の請求が来ているので、個別に勧誘なんてしていません。

実際に私も資料請求した後は勧誘の連絡はなく、「ご連絡お待ちしております」のメールが来たのみでしたよ。

本記事で紹介した予備校一覧

LEC:業界最大手。面接対策やWebフォローなど、総合力が高い

TACLECに次ぐ大手。合格実績を公開している。

資格の大原:コースの種類が豊富。「独学者向けコース」など、ユニークな講座もあり。

EYE:高い合格率を誇り、フレンドリーな雰囲気が特徴。また、大手と比較し割安。

クレアールWeb特化型であり、費用が安い。保証オプションあり。

ヒューマンアカデミー:同じくWeb特化型。全国に校舎があるため、学習環境も手に入る。

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