お疲れ様です、公務員大学 総長のはやたです。
公務員といえば、お偉いさん方。
より威張るために、権力を求め熾烈な出世競争・・・
は、していません。
むしろ、優秀な中堅の方々が口を揃えて言うことは
ということです。
なぜ、公務員は出世をしたくない方が多いのでしょうか。
その理由について、本記事で説明していきたいと思います。
責任は増え、給料は減る
自分で書いてて元も子もないと思いますが、これが公務員のリアルな本音です。
出世をすると、責任が重くのしかかる一方で、金銭的なメリットは何もなし。
これでは、誰も幹部になりたがる人はいません。
責任が一気に重くなる
課長、局長、部長....
いわゆる「幹部」と呼ばれるポジションの職名ですが、これらの職に就くと職責が今までの何倍にもなります。
その際たる部分が、議会対応です。
主に地方公務員の話になりますが、3月・6月・9月・12月に議会の定例会があり、委員会が開催されます。
ここで質問がヒットすると、その担当課は大変です。
係長以下てんやわんやで、答弁書を作成します。
でも、係長以下の本音としては、課長が納得いく1枚を作ればよいわけです。原案の作成は自分たちでやりますが、実際に議場に立って答弁はしません。
答弁は、課長級以上が行います。
もし、議員の納得がいく答弁出なかった場合、二の矢・三の矢が飛んできます。そんな姿を目の前で見ていますから、課長職以上に就きたいと思う職員は少数な訳です。
その他にも、県を代表して、文書を自分の職名で出すことになりますから、その職責がいかに重くなるかが、わかっていただけるかと思います。
給与は増えない。むしろ減る
職責が増えても、給料が2倍になるなら、みんな必死に幹部への昇格を目指すでしょう。
これは民間でも同様と聞いていますが、管理職になると管理職手当がつく代わりに、時間外手当が支給されなくなります。
そのような声が聞こえてきますが、全くそんなことはありません。
例えば、東京都の本庁課長級は92,600円とされています。
本来、このクラスであれば残業代単価は3,000円/時間程度であるはずです。
だいたい30時間程度残業すれば、元が取れてしまう計算ですね。
30時間。財政課にいれば一週間でクリアしてしまう時間です。(それはそれで、どうなんだとも思いますが、、、)
財政出身の私の先輩から、このような話を聞いたことがあります。
30時間分の残業代が保証されている、と前向きに捉えたいところですが、そもそも本庁で残業30時間以下というところは少数派ですし、職責が格段に重くなっていますから、割りに合わないと考える方が多数のようです。
一体誰が出世するの?
大丈夫です。
役所という広い組織には、必ず仕事大好き人間がいます。しかもそうした方々は総じて優秀な方が多い!
泥臭く、自分で汗をかいて仕事をする、若干昭和テイストですがそのような仕事のやり方で上まで上り詰める人は多いです。少なくとも、今の幹部はそんな感じの人が多い。
仕事大好き⇒残業しまくる⇒成果が出る⇒評価が高くなる⇒上級職へ⇒仕事しまくる⇒以降無限ループ
このように、仕事大好き人間が必ずいて、役所は残業をすると成果が出やすい構造になっているため、そういった方が出世しやすい環境にあります。
まとめ
- 公務員(特に地方公務員)の世界では、「出世は損」が常識
- 出世しても職責は増えて、給料は減ることが往往にしてある
- 優秀な職員ほど、幹部登用を避ける傾向にある。
- 激務部署では、ヒラと課長の給料が逆転しがち。