公務員の離職率を知りたい人向け。
✔︎本記事の内容
- 離職率の定義【重要】
- 公務員の離職率
- なぜ公務員を辞めてしまうのか
こんにちは、はやたです!
この記事を書いている僕ですが、地方公務員として9年働いたのち、2021年から現在まで中堅の民間企業でWebの仕事をしています。
実際、公務員の離職率は民間と比べてかなり低くなっています。
そこで今回の記事では、実体験も踏まえて、公務員の離職率について解説したいと思います。
離職率の定義【重要】
離職率には2通りの考え方があります。
・離職者数/全職員数
上記は官公庁の調査で使われる指標です。
毎年厚生労働省が「雇用動向調査」という統計を出しておりまして、その時に使われる考え方です。
・定めた期間内の離職者数/起算時点の全職員数
もう1つは民間企業が社内外に公表する数値で、民間ではこちらの指標を「離職率」と指すことが多いですね。
それぞれの離職率に意味がありますが、官民ともに公表されている数値は「離職者数/全職員数」になるので、この数字をもとに話を進めていきたいと思います。
公務員の離職率
国家公務員、地方公務員ともに公表されておりまして、離職率は下記の通り。
国家公務員:6.9%(令和元年度)
→国家公務員は離職者19,230人に対し、職員数281,427人。
地方公務員:4.8%(平成29年度)
→地方公務員は離職者130,256人に対し、職員数2,742,596人。
引用元:人事院年次報告書
と考える方もいると思いますが、離職率の定義を思い出してください。
「離職者数/全職員数」ですね。
この離職者数には定年退職も含まれます。
単純に考えれば毎年2%~3%程度の職員が定年退職していきますから、国家公務員なら定年以外で辞める人は5%以下、地方公務員はさらに低くて3%以下だと考えることができますね。
民間との比較
公務員は離職率が低いと言われますが、民間企業の離職率はどうなのでしょうか。
こちらも公表値がありまして、下記の通り。
フルタイム労働者と比較すると、公務員の離職率は半分以下です。
公務員は民間企業と比較し、離職率が低いという話は、事実だと言うことができますね。
新卒者の離職率が知りたい人へ
と考える人もいると思いますので、独自に数値を算出しました。
民間は3年以内離職率の公表値がありますが、公務員の数値はあくまでも独自に計算したものなので、参考程度に考えてくださいね。
公務員を辞めてしまう人とは
公務員という仕事は好待遇とまでは言いませんが、比較的恵まれた環境の職種です。
公務員を辞めてしまう人は、一体どんな理由で退職してしまうのでしょうか。
ネガティブではなくポジティブな理由が多い
私の観測範囲内ですが、公務員を辞めた人の理由は下記の通り。
20代男性:妻が都内に転職したため。(県庁から区役所へ転職)
20代女性:医学部へ入学
20代男性:公益財団法人へ転職
20代男性:パン屋を開業するため
30代男性(私):WEBの仕事が面白そうだったから
全員同じ県庁内の話ですが、「仕事が辛くて辞めた」という人はいませんでした。
どちらかといえば皆さんやりたいことがあって、そのために退職・転職しています。
後ろ向きな理由ではなく前向きな理由での転職が多いため、公務員は離職率が低い、ホワイトな環境であると考えて差し支えないでしょう。
公務員の離職率は増加していくと考えます
公務員はホワイトですが、今後離職率は増加していくと思います。
理由としてはインターネットやSNSの発展により、公務員として働いてみたものの、やりたいことが見つかった、若いうちから前線で働きたいと考えた人が行動しやすくなったからです。
実際、2019年というコロナ前の数字ですら、公務員の転職サイト登録数が過去最多となったというニュースがありました。
特にコロナ対応は若手が駆り出される傾向にあるので、離職率が高めに推移する可能性が高いと思います。
とはいえ、民間企業とは比較にならないほど公務員の離職率は低水準なので、あまり気にする必要はないでしょう。
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 離職率には「離職者数/全職員」「定めた期間内の離職者数/起算時点の全職員数」の2通りの考え方がある。
- 公務員の離職率はどちらの考え方でも民間より低水準。
- 特に新規学卒者の3年以内離職率は極めて低く、1%を切っている。
- 退職者は散発的に発生するが、前向きな理由で辞めていく人が多い。
公務員はそれなりには稼げるし、何より景気の動向を気にする必要がないので、その意味で極めて安定性が高い職業です。
離職率の低さは、その証拠です。
もちろん、人間関係で悩ましい人がいたり、忙しい部署で残業続きになる人もいますが、そんなことは民間企業でも同じですからね。
安定した未来を掴むための就職先として公務員は、とても良い選択肢だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!