こんな疑問に答えていきます。
✔︎本記事の内容
- 志望動機の考え方の基本
- 志望動機のいい例・悪い例
- 志望動機を考える手順
こんにちは、はやたです!
この記事を書いている僕ですが、新卒で県庁に入庁→9年間地方公務員として勤務した後、民間企業へと転職した元公務員です。
現役の公務員時代は、県庁の障害福祉部署、オリパラ組織委員会への派遣など、若手公務員の中でもかなり濃い経験を積んできました。
民間と公務員の両方を経験したことで、それぞれの良いところと悪いところがよくわかっています。
そこで今回の記事では、官民の経験を元に、民間企業から公務員へ転職する際の志望動機について、解説していきたいと思います。
志望動機の考え方の基本
根本的な部分として、新卒と民間経験者では求められている部分が違います。
そこを履き違えると、面接官と会話が噛み合わずに不合格となってしまいますので、民間からの転職者が何を求められているのか、一緒に考察してみましょう。
公務員にはないスキル
民間経験者(転職希望者)に求めるものは、民間時代の経験値です。
なぜかというと、公務員はほとんどの職員が生え抜きで、異動も多く専門性を持つ職員がとても少ないから。
なので志望動機を考える際、自分の民間時代のスキルをいかに公務員の仕事に紐づけるかが重要です。
営業や経理・人事、システム開発など、多くの民間の仕事は公務員でも活かせるので、「自分の経験をどう売り込むか」にフォーカスすることが重要です。
社会人経験3年未満なら新卒と同じ
民間時代の経験値を売り込めと言いましたが、社会人経験が1年~2年と浅い人たちは例外です。
民間の経験が1年や2年だと経験値が不十分で、ポジションが新卒とあまり変わりませんので。
流石に社会人2年目にこんなこと言われたら面接官も「舐めてんのか」と思いますよね。
なので社会人経験が浅い人は、民間に入る前の話をメインにしつつ、民間時代の経験にも軽く触れる程度にするとよいでしょう。
志望動機の例
民間から公務員へ転職する際の志望動機について、良い例と悪い例をそれぞれ用意しましたので、事例を元に解説します。
良い例
良い志望動機を作るには、下記の3点を満たすことを意識しましょう。
- エピソードを織り込む
- 公務員になりたい理由
- 民間時代の経験値(活かせるスキル)
1つ事例を用意してみました。
私が公務員を志した理由は、自身の経験を活かして地元に貢献したいと考えたからです。
私は大学を卒業後、Webマーケティング会社でSNSコンサル、自社メディアのライターの仕事を5年担当しました。
記事の執筆の際、◯◯県の△△市役所の方へ取材に行くことがあり、そこでその市が抱える問題、特にIT活用や情報発信で苦労されている話を聞きました。
その職員の方曰く、「必要性はみんな感じつつも、話がわかる人がいないから進めたくても進められない」とのことでした。
実際に自分でも自治体のSNS発信について分析してみたところ、改善できる点が多いと感じました。
また、貴市でも最近SNSを開設したことかと存じます。
民間時代の経験を活かして、Webを活用した貴市の情報発信強化、ブランディングなどに貢献したいと考え、貴市を志望させていただきました。
解説を加えると、
- エピソード:◯◯県の△△市役所の方へ取材
- 公務員になりたい理由:自身の経験を活かして地元に貢献したい
- 民間時代の経験値(活かせるスキル):SNSを活用した情報発信
上記の感じですね。
この後想定される質問としては、
「なぜ民間を辞めて公務員になろうと考えているのですか?」
「具体的にどんな改善点があると思いますか?」
「Web以外の仕事も多いですが、問題ありませんか?」
など。
この辺も踏まえて、質疑応答集を作っておけば完璧です!
悪い例
悪い志望動機の例は、公務員でもあり得るあり触れた問題や、公務員の安定性を前面に出すようなケースです。
私が公務員を志望する理由は、より安定性の高い仕事につきたいと考えたからです。
現在は不動産の営業職をしております。
この仕事では常にトップの成績を収めてきましたが、決まった日に休めたことはなく、連日終電まで残業続きでした。
また、部署内の人間関係も良好でなく、パワハラまがいの言動も多い職場でした。
このような環境から脱し、安定した環境で働きたく、公務員を志望させていただきました。
極めて極端な内容ですが、「仕事が忙しい」「人間関係が悪い」と言ったことは民間に限らず公務員だってあり得る話です。
実際、私は公務員時代に月100hの残業をしたことだってあります。
公務員の安定性は魅力だと思いますが、そこは心の内側に秘めて志望動機を考えるべきです。
志望動機を考える方法
ここまでで志望動機の考え方と実例を見て、どんな内容を考えればよいかイメージが湧いてきたと思います。
続いては志望動機を考える流れを説明していきます。
自分自身の経験・思考を整理する
今までに自分が経験してきたこと、思考を整理します。
この時、「本心」と「建前(面接用)」で分けて考えるとスッキリ整理できますよ。
具体的な整理の方法ですが、マインドマップツールを使うと良いですね。
私もよく仕事で使っています。
おすすめはxmind。
マインドマップを使って頭を整理したら、エピソードを文章化していきましょう。
文章化する
志望動機の文章を作る際、必ず下記の流れに沿って作るようにしましょう。
主張
具体例(エピソード)
再主張
良い例で解説した事例も、上記の流れに沿った文章構成となっています。
文字数は400字~600字前後が良いと思います。
時間にすると1分~1分半くらいになりますので、自身でも暗記できますし、面接官も覚えていられるボリュームになりますので。
個人的には800文字までいくと長すぎです。
他の人の事例を見てみる
過去の合格者がどのような内容で志望動機を作っていたか、考えていたかはとても参考になります。
自分と同じ境遇だった訳ですからね。
SNSで情報収集するのも1つの手ですが、最も簡単な手段として「社会人のための公務員転職ハンドブック」の活用をおすすめします。
こちらは公務員予備校のクレアールさんが出している冊子で、
- 転職Q&A
- 転職ルート
- 合格体験記
- 面接試験の解説
- 試験スケジュール
- 教養試験の過去問
- 論文試験の過去問
- 公務員の仕組み(受験資格・試験区分・職種)
- 社会人採用試験の過去データ(受験資格・試験科目・倍率・初任給)
をまとめたものです。
もちろん、完全に無料。
資料請求しても勧誘の電話も来ないという圧倒的コスパ案件なので、こちらはぜひ入手しておくことをおすすめします。
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 民間から公務員への転職を目指す際、志望動機では民間の経験値を売り込む
- 志望動機はエピソードを必ず交える
- 人間関係や労働環境など、一般的な話は志望動機に入れない
民間から公務員への転職は、民間同士の転職とは異なるので、正しい考え方を身につけておくことが大切です。
今回の記事でお見せした志望動機の「良い例」ですが、私がまた公務員に戻るとしたらという視点で書いたガチ目なやつなので、参考としてはかなり使えると思います。
Twitterでも質問受け付けておりますので、何か気になることがあればお気軽にDMください。