公務員試験にコネ入庁はある?元県庁職員が考察します。
公務員試験を受ける時には、コネって必要なのかな?
地元の有力者の息子が役所に入ってきたけど、どうにも怪しい。うちの人事は口利きしてるんじゃないか・・・?

お疲れ様です、公務員大学 総長のはやたです。

民間ではコネを使っての入社という話は、どんな業界でもありますよね。家族経営の会社などはその最たる例です。

しかし、平等がモットーの公務員試験ではどうなのでしょうか。

「絶対にコネはあるorない」ということは断言できませんが、実際にコネを使った経験者の話も交えつつ、公務員試験におけるコネの有無について考察したいと思います。

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公務員試験におけるコネの有無

疑問(クエスチョンマーク)

筆記試験(一次試験)

公務員試験における筆記試験は、私の知りうる限りすべてマークシートの択一試験であるはずです。

マークシートの採点は、自治体職員が一つ一つ手でチェック・・・なんてすることはなく(ミスもするだろうし)、当然業者(機械)での採点になります。

そのため、コネの使いようがありません。

想像力を働かすと、「データ改ざん」とか考えつきますが、可能性としては限りなくゼロでしょう。

そのため、筆記試験においてはコネは使えない、と判断できます。

面接試験(二次試験)

面接試験は、筆記試験と異なり、面接官が採点します。

採点方法は、公にされていませんが、大体このような感じになっています。(補助員をやったことがあるので、なんとなく知っています(笑))

面接試験の採点方法
  1. 面接官ごとに採点(評価)シートを持っている
  2. それぞれで採点
  3. 合計点を算出

面接官は通常、複数(2人~3人)いますよね。

面接官それぞれが評価シートを持っていて、面接しながら採点していくという極めてシンプルな構造です。

ただし、複数人で採点しますから、試験官の一人を抱き込むだけでは足りないし、人事課長を抱き込めば合格できるというわけでもありません。

ですが、基準となるマニュアルがありつつも「主観」で採点している以上、面接官を抱き込むことで意図的に高得点とすることは、不可能ではないと考えることができます。

面接試験におけるコネについては、採点方法に主観的要素が入る以上、「コネを使うことで有利にできる可能性がある」と考えることができるでしょう。

知人が議員に口利きしてもらった結果...

裏口入学しようとしている様子

チャラ受験生
俺さぁ~、親の知り合いに県議会の偉い人がいてさぁ~、ちょっと頼んでもらってるんだよね~。

受験生時代、知り合いで上記のような話をしている人がいました。

もちろん、彼は筆記試験をパスしています。

そして、その気になる結果は・・・

「不合格」

でした。

いや、本当です。マジです。

繰り返しですが、彼は筆記試験はパスしています。また、コミュニケーション能力も決して低くありませんでした。

これでコネまで使ったら鬼に金棒だと思っていたのに、その自治体はダメでした。

「口利き」は真偽を確かめられない

結果としてみると、彼は不合格でしたので、「コネはない」と結論づけることはできますが、それは早計です。

実際に、「コネで役場に入った」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。

これは私の推察ですが、彼のようなパターンの場合、二つの可能性が考えられると思います。

  1. 口利きして職員もその通りに動いたが、及第点に達しなかった
  2. そもそも口利きしてない、議員の口八丁

私は、「2」の本当は口利きしていないという可能性が高いとにらんでいます。

というのも、結局その受験生が合格した場合、

私が口利きしておきましたから。

と言うことができます。それに不合格となった場合でも、落ちた理由は議員にあるわけではありませんから、責められる可能性は低いでしょう。

役所はコンプライアンスに相当敏感になっています。今のご時世、県議会議員がちょっと何か言ってきたからといって、その通りに動く職員は少ないと考えられますし、逆に「忖度してきた」と、公にされるリスクもあります。

そのようなリスクを取ってまで議員が行動するとは考えづらく、また結果合格したら自分の手柄にしてしまえばよいわけですから、議員による口利きは行われていない可能性が高いと考えられます。

真偽が確かめられない以上、想像になってしまいますが。

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コネは口利きだけではない

人間関係のネットワーク

コネクションというものは、何も口利きだけではありません。

要は人間関係ですから、自分で作ってしまえばよいのです。

例えば、インターン。

ここで先輩職員や人事課の職員とコネクションを作り、面接時のポイントや業務内容を聞くことができる人間関係を作るということも、コネだと言えるでしょう。

特に人事担当者とパイプを作っておけば、顔と名前を覚えてもらえる可能性がありますし、職員との交流実績を作ることは面接時のエピソードとしても大変価値が高いものになります。

個人的には、コネというものは自分で作り出して初めて効果があると考えています。要は面接試験を有利に運ぶことが目的ですから、選択肢は議員に頼むことだけではないはずです。

正攻法でやることが一番の近道だという典型のパターンだと思います。

まとめ

  • 実際に議員のコネを使おうとした知人は、不合格だった。
  • 本当に議員が口利きしたかどうかは、確かめようがない。
  • 議員の行動動機を考察するに、本当に口利きしているとは考えづらい。
  • コネは面接試験を有利にすることが目的だから、自分で作り出すという選択肢もアリ。

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