公務員試験は働きながら受けるべき?【ケース毎に解説】
働きながら公務員試験を受けたい人
仕事をしながら公務員試験を受けようか悩んでいる。でも仕事は忙しいし、両立できるか不安。誰か教えてくださいな

こんな疑問に答えていきます。

✔︎本記事の内容

  • 公務員試験合格に必要な勉強時間
  • 働きながら公務員試験を受けるべき状況とは
  • 勉強のスケジュール
  • 働きながら公務員を目指す際の勉強方法

こんにちは、はやたです!

この記事を書いている僕ですが、9年間県庁職員として働いた元公務員です。

はやた(筆者)
公務員試験は3ヶ月の勉強で現役合格しておりまして、公務員試験に関する記事や公務員生活に関する記事を書いています。

在職中の方が公務員への転職を考える際、「働きながら公務員試験を受けるかどうか」をまず検討すると思います。

私は現在民間企業で働いていますが、あなたと同じ立場なら働きながら受験する方法を模索すると思います。

そこで今回の記事では、「働きながら公務員試験を受けて合格できるのか」という点について、解説していきたいと思います。

公務員試験合格に必要な勉強時間

アンティークな時計

社会人らしく、ゴールから逆算して考えていきましょう。

公務員試験の合格に必要な勉強時間の目安は、下記の通り。

  • 専門科目+教養科目のある試験:1,000時間程度
  • 教養科目のみの試験:300時間程度

内訳としては、専門科目におよそ700時間、教養科目に300時間の学習時間が必要となります。

この勉強時間の目安は、LECなど大手予備校も出しておりますし。経験値としても正しいと感じています。

詳細は「公務員への転職に必要な勉強時間とは【元県庁職員が解説】」でも掘り下げておりますので、よければ参考にしてください。

働きながら公務員試験を受けるかは状況による

勉強している女性

社会人が公務員を目指す場合、年齢や職務経験年数によって受験する区分が変わってきます。

  • 30歳以下:大卒程度採用試験(新卒採用)
  • 31歳以上:社会人経験採用試験(中途採用)

年齢は目安。行政機関・自治体ごとに設定している年齢は異なる。

どちらの試験を受けるかによって勉強時間と科目が大幅に変わるので、ここは絶対に押さえておきましょう。

また、受験先が警察官や消防士のように教養科目のみの試験なのか、専門科目がある行政職なのかにもよって対応は変わってきます。

考えられるパターンによって場合わけしましたので、みていきましょう。

①新卒採用の場合(専門科目+教養科目)

新卒採用で受験し、専門科目と教養科目の両方が科せられる職種を受験する場合は、働きながら合格を目指すことは難しいでしょう。

なぜなら、1,000時間の勉強時間を仕事をしているあなたが確保することは現実的に不可能だからです。

1年の期間で考えた場合

平日:2時間

土日:5時間

 →1週間あたり20時間×52周≒1,000時間

上記の勉強ペースをまる1年間続けてギリギリ合格ラインの1,000時間です。

正直、現実的ではありません。

実際、社会人から公務員を受けた方に話を聞くと、私の観測範囲では100%「退職して勉強に専念した」と聞いています。

この後解説しますが、途中までは在職しつつ勉強して、ある時からは退職して受験に専念するパターンが良いでしょう。

②新卒採用の場合(教養科目のみ)

受験先が教養科目のみの場合は、前述の「①」のパターンから話が変わります。

なぜなら、必要な勉強時間が大幅に少なくなるからですね。

(再掲)

  • 専門科目+教養科目のある試験:1,000時間程度
  • 教養科目のみの試験:300時間程度

なので警察官や消防、教員など教養科目しかない職種を狙う場合は、働きながら受験することで計画していくと良いでしょう。

③中途採用の場合

多くの自治体では、30歳以上の場合は中途採用試験(社会人経験採用)となります。

その場合、筆記試験に専門科目はなく、教養科目と論文試験のみとなります。

中途採用試験を受ける場合、勉強の負担はかなり軽減されることになりますから、働きながら受験するプランで良いと考えます。

また、特にこの区分で受験する場合は30歳以上が基本ですから、退職によるリスクが大きいです。

300時間程度なら仕事をしながらでも半年あれば十分なので、働きながら受験するプランで考えていきましょう!

勉強のスケジュールを考えよう

スケジュール手帳

①新卒採用の場合(専門科目+教養科目)

このパターンでは、1,000時間の勉強が目安でしたよね。

最初の3ヶ月程度は勉強に慣れることを優先し、「このまま続ければ合格が見える!」と判断できたところで退職して勉強に専念するプランが良いと思います。

実際に合格した人のプラン

公務員時代、同僚(民間2年→公務員へ転職)した人から聞いた話です。

・試験9ヶ月前:働きながら勉強開始

 →12時間程度

・試験6ヶ月前:退職して勉強に専念

 →16時間~10時間

試験まで半年切っている場合は、すぐに退職して勉強に専念するか、来年の受験に切り替えた方が良いでしょう。

②新卒採用の場合(教養科目のみ)

教養科目だけの場合は、働きながら受験を目指しましょう。

300時間程度の勉強なら、仕事を続けていても3ヶ月~6ヶ月の期間で考えればOKです。

逆にそれ以上長い期間だと集中力が持たずに惰性となってしまいます。

【3ヶ月】

  • 平日:2時間
  • 休日:6時間

 →22時間×13週間≒300時間

【6ヶ月】

  • 平日:1時間
  • 休日:3時間

 →11時間×26週間≒300時間

もちろん、働きながらの「2時間」と余裕ある学生の「2時間」は吸収速度が違いますから、一つの目安として考えてくださいね。

勉強のコツ💡

教養のみの場合、比較的余裕があるため「週末(休日)だけでもいいのでは?」と考える人もいるかと思います。

ですがその勉強プランはおすすめしません。

教養試験は専門試験と異なり「問題への慣れ」が重要な科目です。

知識問題ではないので、数日間の空白があると問題の解き方がスムーズに出てこなくなります。

部活で毎日練習していた高校時代、怪我やテストで1週間ほど休むと、思うように体が動かないことがあったと思います。勉強も同じです。

なのでたとえ30分でも毎日勉強を続けることが大切ですよ。

③中途採用の場合

前述の「②新卒採用(教養科目のみ)」の場合と同じです。

中途の場合は面接の倍率が高いので、筆記以外の準備もきちんと進めていきましょう。

働きながら公務員を目指す際の勉強方法

続いて、勉強のスタイルである「予備校」「独学」かを考えていきたいと思います。

しかし、その前に行っていただきたい点が1つあります。

まずは情報収集から

今、まさにあなたが行っているように、勉強を始める前の「情報収集」はめちゃめちゃ重要です。

働きながら公務員を目指す場合は、とにかく時間がありませんからね。

最短で、無駄がなく最も効率的な勉強プランを立てることが必要です。

  • 公務員の種類
  • 試験区分&受験資格
  • 試験科目
  • 試験スケジュール
  • 試験の難易度

少なくとも上記については把握をしてから、試験勉強を始めるようにしてください。

なお、情報収集を行うなら「社会人のための公務員転職ハンドブック」が便利です。

公務員転職ハンドブック

大手予備校の「クレアール」さんが出している資料で、公務員になるためのロードマップが見えてきます。

ちなみに資料は「無料(数量限定)」でして、電話勧誘もなし(電話入力不要)ですので、お早めにゲットしておいてください。

予備校か独学か

過去の経験から、自分が向いている方にすべきかと思います。

例えば、私は予備校に通ったことはありますが、高校も大学受験も自分で選んだ参考書、勉強スタイルで突破してきた経験があるので、独学を選びました。

しかし、精神的にキツかったですし、同じことを他人におすすめするかと言うとそうではありません。

  • 勉強方法に自分なりのノウハウがある→独学
  • 予備校か悩んでいる、一人でやり抜く自信がない→予備校

上記のような感覚でOKですよ。

「予備校か独学か」は手段であって、公務員試験の本質とは別の話ですからね。

予備校を考えている人

予備校選びがスムーズにできるよう、大手6社の比較記事を書いております。(LECTAC・大原・EYE・クレアール・ヒューマンアカデミー)

予備校の費用は20万~35万が相場ですが、公務員になってすぐに取り返せますよ!

公務員は就職した当月から、給料が100%振り込まれます(4/1勤務なら4月の給料日はフル支給される)

≫≫参考記事:【2021年8月】公務員試験予備校の徹底比較(元県庁職員が解説)

独学の方向け

独学の方向けに、私の勉強計画とノウハウをまとめた「公務員試験の独学ロードマップ」というnoteを作りました。

また、独学者が使用すべき参考書については「【2021年7月】公務員試験に独学で3つ合格した際の参考書まとめ」にてまとめております。

独学に挑戦する方はぜひチェックしていただければと思います!

まとめ

記事のポイントをまとめます。

  • 働きながら公務員を目指すことは基本的に難しい。
  • 地方上級などの試験を新卒枠で受ける場合、どこかの時点で退職して勉強に専念すべき。
  • 教養科目のみの試験を受ける場合、仕事をやめずに公務員試験を受験した方が良い。
  • 勉強は毎日継続し、空白を1日も作らないことが大切

働きながら公務員を目指すことは、本当に大変だと思います。

私は公務員→民間のパターンでしたが、在職中に6ヶ月間で500時間ほどプログラミングスキルを勉強したため、仕事と勉強の両立がどれだけ大変か身にしみてわかります。

私がそうであったように、努力した結果が報われれば皆さんの人生も変わると思います。

公務員試験は1日も早く動いた人が有利です。

記事で解説したように、まずは情報収集。

本日から行動して、ライバルから1歩差をつけてやりましょう!

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