「公務員試験は簡単」は嘘です【1,000時間の勉強が必要】
公務員試験を受ける人
公務員試験は簡単っていう人がいるけど、本当なのかな。問題見てみるとすごく難しい。実際に受験した人の意見がききたい。

こんな疑問に答えていきます。

本記事の内容

・「公務員試験は簡単」は嘘です

・合格には1,000時間の勉強が必要

・他人との比較は無意味【千害あって一利なし】

お疲れ様です、公務員大学 総長のはやたです。

私は現役の地方公務員で、在学中に「特別区Ⅰ種」「裁判所事務一般」「地方上級」の筆記試験をパスしております。

先日、下記のツイートをしました。

ネットで様々な情報が飛び交う時代です。

公務員試験は簡単だという情報を耳にしたことがある人がいると思いますが、そんなことはありません。

勉強のモチベーションが変なデマで左右されないように、公務員試験は簡単ではないということについて解説していきたいと思います。

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「公務員試験は簡単」は嘘

嘘をつく人

公務員試験は簡単ではなく、むしろ難関試験の部類に該当します。

以下に根拠を示します。

試験範囲が広大すぎる

公務員試験は範囲がとても広く、大学受験の比ではありません。

一般教養:数的処理、判断推理、資料解釈

一般知識:センター試験全範囲

専門科目:憲法、民法Ⅰ・Ⅱ、行政法、ミクロ経済、マクロ経済、財政学、政治学、行政学

など

特に専門科目の問題1つ1つは大学の学部卒レベルです。

私は経済学部でしたが、ミクロ経済とマクロ経済は大学で学ぶ範囲を超えて勉強する必要がありました。

倍率の質が高い

公務員試験の倍率は、大体5倍前後となりますが、見た目以上に厳しい競争です。

2019年度の公務員試験の倍率

国家公務員一般職:3.8

裁判所事務一般職:7.1

国税専門官:4.0

労働基準監督官:6.1

東京都庁Ⅰ類B(行政):5.6

なぜなら、民間と異なりなんとなくエントリーしている層がいないため、応募者の大多数がみっちり勉強してきたライバルになるからです。

仮に倍率10倍の試験があるとして、その10人全員が合格のために何百時間、場合によっては1,000時間以上も勉強してきたライバルになります。

もちろん、民間の就職活動も厳しいことは十分理解していますが、同じ倍率だとしたら公務員試験の方が間違いなく難しいのはイメージできますよね。

「ノー勉で合格」のカラクリ

先日、下記のツイートをしました。

よくSNS上で「ノー勉で合格した」と吹聴している人を見かけますが、ほぼペテンです。

一般教養と専門科目は対策なしで点がとれるものではありません。

SPI形式の問題を採用している自治体を受験して、たまたま噛み合ったことを大げさに言っている可能性が高いか、ホラ吹きのどちらかです。

もちろん、本当に頭がいい人(東大の法学部とか)からすると余裕かもしれませんが、いずれにしても超レアケースです。

ネット上では不確かな情報が散乱しているので、惑わされないように気をつけましょう。

合格には1,000時間の勉強が必要

時計と男性

国家公務員試験一般職や地方上級など、専門科目がある場合は1,000時間がマストですね。

範囲が広すぎて1,000時間より少ないと、手薄な科目が出てきてしまいます。

実際の経験談を話します

私の場合は、試験範囲を1周するのに500時間程度かかりました。

2周目は300時間、3周目は200時間くらいです。

その合計で1,000時間ですね。

1,000時間の勉強イメージ

大体、下記のイメージになります。

2019年度の公務員試験の倍率

1周目:日本語の意味がわからない。1単元進むのに時間がかかる。演習問題はテキストを見ないと回答不能

2周目:1周目の半分くらいのスピードでテキストが読める。演習問題もある程度は選択肢が絞れるようになっている。

3周目:テキストはほぼ読み飛ばし。演習問題もスラスラ回答でき、間違った部分のみ復習。

3周目に突入した際は、テキストの内容はほとんど頭に入っており、演習の正答率もかなり高くなっていました。

勉強のコツとしては、1周目は多少わからないことがあっても前に進むことです。

特に法律系の専門科目は考え方で共通する部分があるので、行き詰っても進めていくことが重要です。

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他人との比較は無意味【千害あって一利なし】

右手に「A」、左手に「B」を持つ女性

ネット上では好き勝手言えるわけなので、ホラ吹きたちに構っていても仕方ないというのが私の意見です。

そうは言っても、他人と比較してしまいがちな人はいると思いますので、少しアドバイスをします。

他人と比較しすぎはダメ

他人と自分を比べる時って、「自分の方が優れている」という安心感を得ることが目的ですよね。

しかしネット上では「ノー勉で公務員試験合格」のようなインパクトのある内容が広がりやすいため、逆効果になりがちです。

大抵そういう時は無駄にSNSをチェックしまくると思いますが、生産性ゼロです。

他人と比べることはしないか、しても月1回くらいの低頻度にしましょう。

「少し前の自分」と比較しよう

仮に比較するとしたら、他人ではなく過去の自分と比較してください。

なぜなら、過去の自分と比較することで成長を感じることができるからです。

例えば、勉強始めたばかりの頃の自分と今の自分を比較する。

過去に取り組んだ問題を解いてみれば、成長を感じ取ることができるはずです。

自分に甘いのではという意見もあると思いますが、厳しくしすぎてモチベーションが保てないことの方が問題ですので、多少甘いくらいでよいと考えますね。

まとめ

記事のポイントをまとめます。

2019年度の公務員試験の倍率

・「公務員試験は簡単」は嘘。試験範囲は広い上に大学の専攻レベルで、受験者が全員本気。

・実際に必要な勉強時間は1,000時間。理由は経験則。

・他人と比較するだけ時間のムダ。

・どうしても他人と比較してしまうなら、過去の自分と比較してモチベーションを保とう。

公務員試験を受験する場合は、ひたすら引きこもって勉強をしなければいけないので、メンタルはかなりキツイです。

どんなにモチベーションがあっても1回は心が折れると思います。公務員試験の心構えについては、「公務員試験の勉強が不安、辛いと感じている受験生へ。不安は合格への登竜門です!」に書いてありますので、よければ眺めてみてください。

公務員試験はかなりしんどいですが、合格したらこの先の身分保障はされたも同然ですので、頑張っていきましょうね。

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