こんな疑問に答えていきます。
本記事の内容
・面接カードの書き方【必殺の型あり】
・面接カードの記載例
・質問を予想しながら書く
私は現役の地方公務員で、地元の県庁から選ばれてオリンピック組織委員会へと出向しています。公務員試験は大学3年生の春休みから始め、地元の県庁に就職することができました。
現役で公務員試験の面接を突破した経験と、最近ではオリンピック組織委員会へ行くための面接も突破した経験があります。
その経験から、面接試験で使う「面接カード」の書き方のコツや実際の記載例について、説明していきたいと思います。
※この記事は3分~4分ほどで読めますが、1回読んで終わりではなく、何度も読み返して自分なりにかみ砕いてくことをおススメします。
面接カードの書き方
面接カードのように、明瞭簡潔に文章を書かなければいけない場合、実は必殺技ともいえる文章の型があります。
実際、社会人でも文章が上手な人は、決まった型を使っています。このテクニックは、公務員になった後も活かせるので、ぜひ覚えてくださいね。
文章を作る必殺の「型」
文章を書く際、大事なことは論理的な型に沿って書くことです。
①主張⇒②理由⇒③具体例
論理的な文章を作る型とは、これ。「主張⇒理由⇒具体例」の順番で書くことです。
最初に結論を持っていき、そのあとに「理由」「具体例(エピソード)」と掘り下げていくことで、結論の信ぴょう性を補填していきます。
主 張:市民の障害福祉への理解を深めていく取り組みを進めたい
理 由:障害を持つ兄弟がいて、実体験を活かすことができるから。
具体例:兄弟は内部障害のため、見た目は健常者。本当はサポートが必要。障害にもたくさんの種類があること、見た目だけではわからない人がいることを伝えていきたい。
これ以外にも型はあるのですが、文章を作るのに慣れていない人でもなじみやすい型だと思います。
覚えるべきは、「主張⇒理由⇒具体例」です。これをまず叩き込みましょう。
ボリュームアップしたい場合
ボリュームアップをしたい場合は、「反論への理解」「再主張」を追加すればOKです。
主 張:市民の障害福祉への理解を深めていく取り組みを進めたい
理 由:障害を持つ兄弟がいて、実体験を活かすことができるから。
具体例:兄弟は内部障害のため、見た目は健常者。本当はサポートが必要。障害にもたくさんの種類があること、見た目だけではわからない人がいることを伝えていきたい。
反論理解:公務員の仕事は、障害福祉以外にもたくさんある。福祉以外の経験もきちんと踏むことは、公務員として必要だと理解している。
再主張:しかし、自分の実体験をフルに活かせるのは障害福祉だと思う。
エピソードが複数ある場合は、「具体例」を複数書けばOKです。
部分的な省略はOK
部分的な省略はOKです。
「主張⇒理由⇒具体例」のこの型はあくまでも、自分の話を論理的に、スムーズに理解してもらうための手法ですから、面接官に分かりやすい文章とすることが正解です。
自分が書きたいことを書く、型にこだわってしまうことは厳禁です。
特に面接カードでは「理由=具体例」とせざるを得ないことがありますので、「主張(理由)⇒具体例」とすることもあります。
部分的な省略を行い、面接官がすぐに理解できる文章作りをしていきましょう。
面接カードの記載例
百聞は一見に如かずだと思うので、実際の面接カードの記載例を載せてみます。
これは自分のエピソードもあれば、他人から聞いたエピソードを混ぜています。
といいますのも、私は東京都を受けていないのですが、自治体だと東京都くらいしか面接カードをオープンにしていないためです。
エピソードなどは本人の経験だからこそ意味があるものなので、記載内容より文章の書き方に着目していただければと思います。
質問を予想する
面接カードを書くコツをもう少し深堀りしておくと、面接官から飛んでくるであろう質問を予想しながら面接カードを書くとなおよいです。
なぜなら、面接官は面接カード上でしか受験生の情報を知りませんので、面接カードに書いてあることに基づいて質問をしてきます。ほかに聞いてほしいことがあっても、面接カードに書いていなかったら絶対に質問されません。赤の他人ですから。
筆者の面接カード事例から質問を想定してみる
志望理由
4 東京都を志望した理由について書いてください。
主張(理由):私は東京都を今よりもさらに素晴らしい地域にして、未来のこどもたちの希望の地域にしたいと思っています
具体例:昨年参加したインターンシップにおいて、都の職員さんから都の取り組みについて話を聞く機会があり、都の先進的な取り組みや姿勢に驚きました。
再主張:私は地方出身ですが、私のような地方のこどもたちが希望を持って訪れてくれる、魅力であふれる街にしたいと思っています。
他の項目に比べて、少し抽象的な内容になっていますので、面接官もつついてきます。質問を想定して、回答ができるようにしましょう。
パッと思いつくところで、
・都の職員のどんな話に驚いたのですか?
・都が先進的だと思った理由は?
・こどもたちが希望を持つ地域とは、どんな地域を考えていますか?
・今の東京都は、こどもたちが希望を持てないということ?
実際問題、私は東京都を受験していないので、このような抽象的な形になってしまっていますが、ほとんどの受験生が似たような状況ですから安心してください。
エピソードが弱い場合は、膨らませることよりも、飛んでくる質問に対する答えを充実させていきましょう。
採用されたらやってみたいこと
5 東京都に採用されたらやってみたいことについて、具体的に書いてください
主 張:私は、東京都に採用されたら、都民の障害福祉への理解を深めていく取り組みを進めたいと思っています。
理 由:私には障害を持つ兄弟がおり、この経験を最も生かすことができるのは地方公共団体だと考えるからです。具体例:東京都では独自に「ヘルプマーク」の普及啓発を行っています。私の兄弟は外見上、障害がわからないため、この「ヘルプマーク」を付けることで、内部障害があることがわかるので、周囲の人が助けてくれるようになりました。
反論理解:都の職員の仕事は、障害福祉以外にもたくさんあることは理解しています。福祉以外の経験もきちんと踏むことは、地方公務員としてのキャリア、業務への理解を深める上で必須だと考えています。
再主張:しかし、自分の実体験をフルに活かせるのは障害福祉だと思っていますので、障害福祉に関する業務に携わりたいという気持ちが一番です。
この面接カードの中では一番論理的に説明がされていますが、受験生の真意を確認したい点はいくつか考えられます。
・自分の出身自治体でもよいのでは?
・東京都特別区でも同じような取り組みはできると思いますが、なぜ都なのですか?
面接官はこのような質問で、受験生の真意を突いてくると考えられますね。
まとめ
面接カードを書く際は、「主張⇒理由⇒具体例⇒再主張」という型を軸に作り上げることがよいです。
加えて、どんなことを聞かれるのか、想像しながら文章を作っていくともう完璧ですね。
面接カードは、面接官にあなたから与えることができる唯一のツールですので、面接の練習と同等かそれ以上に時間をかけて作り上げることが良いと思います。
受験生の皆さんが第一志望に合格できるように、ささやかながら応援しています。
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