おつかれさまです、軟派公務員です。
公務員の給料は右肩下がり。特に50歳以上でその傾向は顕著であり、10年もの間給料が上がっていないという職員も珍しくありません。
色々批判もありますが、公務員は給料が税金なだけで、基本的にはサラリーマンと全く同じです。家庭があり、社会保険料などの租税公課も払うし、ローンで家や車を買ったりします。
ですから、給料がもう少し高かったら、副収入を得られたらと考えるのは至極当然のことなのです。
しかしながら、給料の上昇は見込めません。とすれば、副業=副収入を得るしかありませんね。
先日もニュースで取り上げられたように、公務員の副業については良い方向に風が吹き始めてもいます。(国家公務員、年内にも副業容認へ NPOなど公益性高い業種のみ - ライブドアニュース)
本日は、公務員の副業に関する法令、実際にできる副業、オススメな副業をご説明したいと思います。
公務員は副業できない?![f:id:sdo1208:20180616164626j:plain f:id:sdo1208:20180616164626j:plain]()
国家公務員は国家公務員法、地方公務員は地方公務員法でそれぞれの身分、処遇について規定されています。公務員に関する事項で、法令で決まっていないものはありません。
副業についても同じですが、法令というのはきちんと全文を読まないと正確な理解ができないものです。法令の一部が一人歩きし、公務員は副業ができないとの認識が広まってしまったと考えています。
それでは、どのように法令で規定されているか見ていきましょう。
国家公務員の場合
国家公務員の場合は、国家公務員法の第103条、第104条でそれぞれ規定されています。
国家公務員法
(私企業からの隔離)
第百三条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。
(他の事業又は事務の関与制限)
第百四条 職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。
要約すると、国家公務員は会社員・会社役員のように、お金儲けを目的とする仕事はしてはいけませんということです。もちろん、パート・アルバイトも禁止です。過去にアルバイトをしていたことで、懲戒処分となった事例もあります。
なお、104条を見ていただくとわかるように、NPO法人等の公益性のある団体から報酬をもらうことも禁止されています。
※NPO法人て何?と思った方は、詳細を書いた記事がこちらにあるので、よければご参照ください。(団体職員の実態。天国?いえいえ、そんなに甘くありません。 - 軟派公務員)
地方公務員の場合
地方公務員の場合は、地方公務員法という法律で規定されています。
地方公務員法
(営利企業等の従事制限)
第三十八条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
書いてある日本語は難しいですが、内容は国家公務員と同じ、兼業はいけませんよ、自分が社長や役員をやって会社を起こしてもダメですよ、ということです。
公務員でもできる副業
ここまでで、勘の良い方はすでにお気づきかと思います。
それぞれの法律で禁止されていたことは何でしたか?
- 会社員、アルバイトのように企業から雇われてはいけない(NPO含む)
- 自ら会社を営んではいけない
これらのことが禁止されているわけです。
裏を返せば、上記に書いていないことは副業として行ってもいいのです!
要は、労働力の対価として金銭を受け取るような行為はNG。しかし働かなければ、お金はもらえない。
ならば、答えは1つでしょう。働けるのは自分の体だけではありません。カネに働いてもらえば良いのです。
そう、答えは投資です。
現役公務員が教える!
公務員にオススメな副業3選
私含め公務員の方は、手堅い方が多いです。
そのため攻める投資というよりは、守りの投資、ローリスク・ローリターンの運用を行うべきだと考えています。
私自身、FXで高レバレッジをかけた際は寝つきが悪く、仕事も手につかないといったことになったことがあります。(結局大損こきましたが、スッキリしました笑)
そのため、できるだけ手堅くできる投資手法をご紹介したいと思います。
1 株式投資
皆さまおなじみ、株式投資です。おそらく数ある投資の中でも最も浸透しているのではないでしょうか。
私は株式投資の中でも、公務員には投資信託に向いていると思います。
株式投資に限らず、投資どんなに手堅い投資をしても、リスク(=不確実性)は避けられません。
基本的に、投資というものはハイリスクです。ハイリスクというのは、あなたが投資した金額に対して、増減の幅が大きいということです。そしてリスクに比例してリターンは大きくなります。個別株に投資する場合は、資金が数倍になる可能性を秘めていますが、ゼロとなるリスクも十分にあります。(JALやlivedoor、東電株で、何人の自殺者が出たでしょうか)
その点、投資信託であれば、分散投資が基本であるため、1社が倒産したところで影響は限定的です。最たる例は日経平均への投資ファンドで、こういったファンドは日経平均の全銘柄へ投資しているのと同義のため、分散という観点からは非常に効率的です。
もちろん、リスクが減るためリターンも減りますが、ローリスク、ローリターンの運用ができ、安定運用が期待できます。
2 FX
(おいおいさっき大損こいたって言ってなかったっけ?)
そんな心の声が聞こえてきますが、それもやり方次第です。一般にFXといえば、ハイリスクハイリターンのイメージが強いですが、そんなことはありません。リスクさえコントロールできれば、ローリスク・ローリターンで運用できる投資なのです。
リスクはレバレッジを下げること、取引の頻度を少なくすることでコントロールできます。ドル円ならば3倍以内、その他通過ならば2倍以内に抑え、かつスイングトレードとすることで、余裕を持ったトレードができます。
FXで怖いのは、マーケットが24時間開いており、いつでも取引が可能な点です。寝ている間に何かが発生したら、対処の仕様がありません。そのため、一度ポジションを持つとチャートが気になって仕方がなくなってしまうことが往往にしてあります。
そうなってしまっては本末転倒なので、投入する資金量を増やし、レバレッジをコントロールしましょう。
特に公務員の方はマメな方が多いため、値動きが気になってしまい、寝付けなくなる方も多いです。そのような場合は確実に負けますし、精神衛生上よくないので、低レバレッジを心がけてください。
3 不動産投資
最後にご紹介するのは、不動産投資です。
不動産投資には、2つ種類があります。
- 不動産売買による利益(キャピタルゲイン)を狙うもの
- 賃貸経営による利益(インカムゲイン)を狙うもの
この2種類がありますが、私が言う不動産投資とは、後者を指します。
なぜ不動産投資がオススメなのかというと、公務員には高い信用力があるからです。
アパートやマンションを購入する際は、当然ですが銀行からお金を借ります。銀行は借り手のこと(=あなた)を審査しますが、この時の信用力のことを「属性」と呼びます。
- 属性が高い=信用力が高く、融資がつきやすい
- 属性が低い=信用力が低く、融資がつきづらい
この「属性」ですが、公務員はトップクラスの位置に君臨しています。
不動産投資の世界で最も大切なのはこの融資の部分(細かい説明は別記事で)なのですが、融資を理由に交渉が難航したことは一度もありませんでした。
私自身、かなりの数の業者と面談しましたが、融資が少しつきづらくなっている中でも、「公務員という属性ならばなんら心配はいらない」と一言で済まされる場合すらあり、信用力の高さを実感しています。
なお、不動産投資で気を付けなけれないけない点は、不動産所得が500万を超えると「不動産賃貸業」を事業として行なっているとみなされ、申請が必要になる点です。そう簡単に超える数字ではありませんが、家賃収入の天井があることは念頭に入れておきましょう。